夏の夜空の星々の逢瀬

きものの「基」「気」「喜」

「夏至を迎えるとなんだか寂しい」と言った蟹座生まれの友人がいる。
「そこからまた米粒一つずつ日の暮れが早くなって、だから冬至の方が好き。希望に満ちて心が躍るもの」と。
夏至の翌日頃に双子座からバトンを渡される蟹座は、そういえば寂しがり屋の人が多いかもしれないとふと思う。
実際に天文学上の蟹座はこれといって明るい星ではなく、何となくぼんやりとした光を放つ星座。
春に堂々と輝く隣の獅子座とは対照的で、いわばとても地味な星座。
それでも春生まれの魚座の私は、夏生まれの人がなぜかとても羨ましい。

同じ夏生まれでも、自分の大切なものをしっかりと守ろうとする蟹座と、平凡とは無縁に自分らしさを生き生きとした光として放つ獅子座とでは、あまりにも対照的な独自のスタイルを秘めている。

それもそのはず、蟹座を守護するものは月で、獅子座を象徴するのは太陽なのだから。
占星学上の夏の星座は双子座で夏至を迎え、蟹座から獅子座へと巡っていくけれど、梅雨空のさなか、七夕の頃の夜空は夏の星座を見つけにくいもの。
旧暦の七夕(8月7日)の頃には夜空もすっきりと澄んで、織姫(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)が白鳥座のデネブの橋渡しで結ばれる。
今年の夏は史上最高に暑い夏、そう聞いただけでどんよりしてしまうけれど、夜空の星にせめてもの涼を求めてみたい。
七夕の日の晴天率は20%と低いそうで、澄み切った夏の夜空の星々の逢瀬を見ることができるのはなかなか難しいことのようだけれど、それでも織姫と彦星が白鳥座を介して一つになれるその時を見ることができたらきっと感動してしまうだろう。
そんなささやかな楽しみを、暑さにめげず抱きながら。

文・写真 堀内利子(ハーバルセラピスト)

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