はんかせい?はんなつなま?

きものの「基」「気」「喜」

恥ずかしながら「半夏生」を「はんげしょう」と正しく読めるようになったのは、だいぶ大人になってからのこと。

「半夏生」を目にすることはあっても、正しく読めてはいなかった。

 

それを正しく「はんげしょう」と読めるようになると、口に出して言ってみたくなるから不思議。

“もう半夏生になって、梅雨明けも近いですね”

 

カレンダーとはまた別の、「暦」。

それは、季節の巡りを歳時記として日々の暮らしを豊かにしてくれる道しるべ。

 

今も昔も、現代人も昔の人も、冬は寒く夏暑いのは同じで、きっと二十四節季や雑節それぞれに希望や目標を重ねながら、過ごしてきたことだろう。

 

「半夏生」は農作業の大切な節目であり、それまでに無事田植えを済ませ、田の神様に感謝を捧げる節目の時。

「半夏半作」の言葉のとおり、半夏以降の田植えは収量が減るので半夏生に入る前までに田植えを済ませることが稲作の大事な目安になっていたのだとか。

 

 

今年の半夏生は7月1日(7月1日~7月5日)。

暑い、寒いと季節を肌で感じることと同じように、四季が織りなす風景を見つめながら感じることそのものが二十四節気や様々な雑節と重なっている。

節季を深く知ることができれば、季節の移ろいを更に敏感に感じとれるかもしれない。

そんな気がする。

 文・写真 堀内利子(ハーバルセラピスト)

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