春の菜の花と、バトンタッチしたかのように、ぐんぐん太く、長く。
緑色の小さな傘が、ひしめき合いながら背比べを始めています。
春の使者「ふきのとう」も「ふき」も、そのベースにあるのは、ほろ苦さ。
そのどちらも大好きなのですが…実は
「大好き」を通り越し、「超好き」のレベルです。
ですが、一体いつからこんなに「ふき好き」になったのか?
…思い出せません…
子どもの頃食べられなかったものを、「おいしい」と感じられるタイミングとは何なのでしょうね。
どこかで「大人の世界」へと切り替わっていたことを、とても不思議に思います。
そんなことを、ふと思い起こさせてくれる山菜やら、豊かな香りの野菜たち。
香りと言えば!
何と言ってもセリでしょうか。
自然豊かな昔々、田んぼの畔にちょうど今頃か、もう少し先の時期だったか、たくさん自生していましたっけ。とても懐かしい風景です。
そんなこんなで毎週日曜日ごと、大量のフキを煮ております。
今年のトレンドは、料理酒の代わりに「ラム酒」を使う事。
なんとも甘く上品な香りに、うっとりしてしまう今日この頃、そのような中にささやかな幸せを感じます。
文・写真 堀内利子(ハーバルセラピスト/西洋占星術研究家)