”駆け出したいほどの幸せ ” 和装・和のこと VOL.21

コラム 和のこと

清々しい初夏の匂いを嗅ぎわける6月の早朝。
私は色とりどりのバラたちに迎えられた。

初夏を告げるバラが、秋のバラと違うのは、
内に秘めていたものすべてを 解き放つかのように
エネルギーに満ちて
その豊かな香りを
柔らかな風に乗せていること。

雪に耐え、冬を越えた中野一本木バラ公園のバラたちが
今年もその美貌と、芳醇な香りを競い合う季節となった。

誰もいないブルーグレイの夜明けに
2500株ものバラたちを独り占めしてしまえる・・・
駆け出したいほどの幸せに包まれるひととき。

バラの名前を1つ1つ確認しながら
開き始めの花びらに顔を寄せる。

この、深く悩ましく、清楚で可憐で、
それなのに胸の奥深くまでスーッと届く香りを
言葉で、どう表現すればいいだろう・・・
そして、この香りを一緒に連れて帰ることができたなら・・・

確かにここにあるのに
表現することのできない もどかしさと

確かにここにあるのに
わずかな時間とともに消えていく はかなさと。

一瞬だから 美しく
一瞬だから かぐわしくて
胸の奥にツーンと走る痛みのような 愛しさに 思わず目を閉じた。

たぶん 美しく 人を魅了するもののすべてが
たまらない切なさを 併せ持っているのかもしれない。

nakanobara20150602

文・写真 堀内利子(ハーバルセラピスト)

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f塚です。長かった髪を切り、少しお化粧を変えました。家族から「今更、どうしたいの?」との声に、ふふんと聞こえなかったふりをしながら、「心の変化の方が大切だったりするの」とつぶやきます。冠婚葬祭、人生の節目は、時に機会を与えてくれます。迎えた節目に、変わる機会を得ることもあります。大切なのは、外見だけでなく、変わる心の方だと感じました。

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