和装・和のこと VOL.14

結納 水引 結び方 信州 コラム 和のこと

「幾久しく、お納めください」

「幾久しく、お受け取りいたします」

 

結納のおめでたい品々の、ひとつひとつに添えられたその言葉はまさに古式ゆかしく、

日本という国が「礼節」の国なのだと改めて背筋の伸びる思いがした。

 

“結納などしなくてもいいけれど・・・“と新婦はおっしゃられたとか。

けれど結納当日の新婦はお父様に贈られたという「鈴」の模様の、とても素敵な着物がよく似合っていた。

 

今どきは結納はおろか結婚式もせず、入籍のみ、さらには「できちゃった婚」などというものも聞く。

人それぞれ、そこには事情というものもあるのだろうけれど

物事には順番があり、そこに至るプロセスがある。

簡単に結び付いたものは、簡単に離れてしまうということもありはしまいか。

 

「形」がすべてではないかもしれない。

けれど結納の品々を彩る豪華な水引には婚約する2人が、そして両家が末永く幸せであってほしいという願いを込めて結ばれているのだと心から思えた。

 

娘を送り出す父親の思いが、昔も今も変わらず「結納」の形に込められている。

 

「幾久しく」・・・なんてすてきな響きだろう。

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文・写真 堀内利子(ハーバルセラピスト)

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